長年支払いをしていない借金の取り立てで自宅まで来た…どう対処すればいい?
「何年も前の借金なのに、突然自宅に取り立てに来た」
「インターホン越しに“支払ってもらわないと困る”と言われた」
このようなご相談は、熊本でも近年非常に増えています。
結論からお伝えすると、
慌てて支払ったり、その場で話し合いに応じる必要はありません。
むしろ、対応を誤ると本来成立するはずだった消滅時効が無効になる危険があります。
自宅まで来る取り立ては違法ではないの?
「自宅まで来た=違法」と思われがちですが、すべてが直ちに違法になるわけではありません。ただし、貸金業者の取り立て行為は貸金業法によって厳しく規制されており、一定のラインを超えると違法となります。
たとえば、何度も自宅を訪問する行為、夜間や早朝の訪問、大声での督促や威圧的な言動、家族や近隣住民に借金の存在を示唆する行為などは、明確に問題となる可能性があります。
また、「今日中に払わないと裁判になる」「今すぐ対応しないと大変なことになる」といった不安を過度に煽る発言も、違法な取り立てと判断されるケースがあります。違法かどうかは個別判断が必要なため、早めに専門家へ相談することが重要です。
違法となる可能性が高い取り立て行為
貸金業者による取り立てであっても、法律上すべてが許されているわけではありません。特に、借主の生活の平穏を著しく害する行為は、貸金業法違反となる可能性が高くなります。
具体的には、短期間に何度も自宅を訪問する行為、早朝や夜間など社会通念上不適切な時間帯の訪問、怒鳴る・威圧するなど心理的圧迫を与える言動が挙げられます。また、家族や同居人に借金の存在を伝えたり、近隣に聞こえるような督促も問題となります。
さらに、「支払わなければすぐ裁判になる」「今すぐ払わないと財産を差し押さえる」など、事実と異なる、または誇張した発言で不安を煽る行為も違法と判断されるケースがあります。少しでも違和感を覚えたら、専門家に相談することが重要です。
【重要】その場で絶対にやってはいけないNG対応
自宅まで取り立てに来られると、恐怖や焦りから冷静な判断ができなくなりがちです。しかし、その場での対応次第で、時効が成立しなくなったり、問題が長期化することがあります。以下の行動は、特に注意が必要です。
| NG対応 | なぜ危険なのか |
|---|---|
| 少額でも支払う | 借金を認めたと判断され、消滅時効が中断(更新)される可能性があります |
| 返済の約束をする | 口頭でも債務承認とみなされ、時効が成立しなくなることがあります |
| 「昔の借金ですよね」と認める発言 | 借金の存在を認めた証拠として利用されるおそれがあります |
| 念書・書面に署名する | 内容次第では、後から撤回することが極めて困難になります |
特に多いのが、「怖かったので1万円だけ払った」「とりあえず約束して帰ってもらった」というケースです。これらの行為は一見すると被害を防いだように思えますが、法的には不利な状況を自ら作ってしまう結果になりがちです。
- その場では支払いをしない
- 詳しい話をせず、判断を保留する
- 「司法書士に相談します」とだけ伝える
この3点を守るだけでも、リスクは大きく減らせます。取り立ての場で結論を出す必要はありません。
消滅時効が成立している可能性があります
長年支払いをしていない借金の場合、すでに消滅時効が成立している可能性があります。消滅時効とは、一定期間、債権者が法的な請求を行わなかった場合に、借金の支払義務が法律上消滅する制度です。実際、突然自宅に取り立てに来たケースの中には、「すでに時効が完成している借金」であることも少なくありません。
ただし、時効は自動的に成立するものではなく、正しい手続きを行わなければ効力を発揮しません。また、途中で返済をしたり、支払の約束をした場合には、時効が中断(更新)されてしまう点にも注意が必要です。そのため、時効の可能性がある借金ほど、慎重な対応が求められます。
借金の種類ごとの時効期間の目安は、以下のとおりです。
| 借入先・債権の種類 | 消滅時効期間の目安 |
|---|---|
| 消費者金融・クレジットカード | 原則5年 |
| 銀行カードローン・住宅ローン以外の貸付 | 原則5年 |
| 個人間の貸し借り | 原則5年 |
「時効かもしれない」と感じた場合は、自己判断で対応せず、早めに専門家へ相談することが、最も安全な解決策です。
正しい対処法はこの3ステップ
① その場では対応しない
インターホン越しで十分です。
「弁護士・司法書士に相談します」とだけ伝えましょう。
② 記録を残す
訪問日時・業者名・発言内容をメモしておきましょう。
③ すぐに司法書士へ相談
時効の有無を正確に判断し、必要に応じて時効援用通知を行います。
司法書士に相談するメリット
| 自分で対応 | 司法書士に依頼 |
|---|---|
| 相手の言い分に流されやすい | 法律に基づいた対応 |
| 時効を失うリスク | 時効成立を確実に主張 |
| 精神的負担が大きい | 連絡・対応はすべて任せられる |
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